因尾茶とは?
因尾茶は大分県南部を流れる九州屈指の清流として知られる一級河川番匠川の源流域で生産されます。
大分県佐伯市本匠 旧:因尾村の山間部にある茶園は昼夜の寒暖差が激しく番匠川源流から立ち上がる朝霧が茶葉を優しく包み、山間部の自然環境が適度に日光を遮ることで茶樹自体が強くなり旨味を増します。全ての条件が重なる事で因尾茶が生育されます。
煎茶(蒸し茶)とは違い釜のみで仕上げる釜炒り茶の生産はごくわずかで全体の流通量の1%と言われております。
蒸し茶との違いは炒ることで茶葉本来の風味が引き出され「釜香(かまこう)」という芳ばしい香りが際立ちます。苦味は少なく、スッキリとした飲み口ですが、後から甘みとまったりとした香りが感じられて厚みのある味わい深いお茶です。
3煎以上淹れても味が落ちず楽しめます。
土作りから
ホームセンターや農協等で市販されてる肥料を使わず、米ぬか・牛糞・落ち葉・おが屑・雑草などを配合し定期的に混ぜることで微生物に有機物の分解を進めてもらい有用微生物が多くいる中熟堆肥まで熟成。
中熟堆肥は施肥すると有機物を分解して土の団粒化を促すもの、植物が吸いやすいように肥料を分解してくれるもの、空気中のチッソを植物の根に供給するもの、病原菌の繁殖を抑えるものなどさまざまな微生物が存在します。
手間のかかる作業ですが安心して使用できる堆肥で純粋に土の力を高めていくことで、栄養価の高い作物を育てています。
日照時間
平地では日照時間が長いですが、山間部では季節により日照時間は短くなります。
夏以外は大体午前10時〜午後4時までが日向でそれ以外は直射日光のない日陰になります。植物に日光は必須ですがお茶は元々直射日光が当たらない山の日陰で生育し栽培されており、そこで作ったお茶が美味しいとされておりました。
しかし時代が進み茶の木を平地で日に当ててよく生育させて、茶摘みの新芽が出る頃に日陰を作りお茶の葉緑素を多くするという技術革新が起こり、玉露や抹茶、かぶせ茶などで行われている被覆栽培という栽培法が確立されました。
因尾茶は被膜栽培はしておりませんが普段から日照時間が少ないため、生育は平地と比べ遅いですがじっくりと生育するため味わい深い美味しいお茶になります。
また茶の木も50年以上の老木になりますので若い木より味がまろやかと言われております。


